抜毛症の治療法「習慣逆転法」は自分にあったアレンジとメンタルの維持がポイント。

抜毛症は、髪あるいは眉毛・まつ毛などを引き抜くことが繰り返されます。だから、抜毛行為を止める事で改善します。ただし、それが難しいから「抜毛症」なのですね。抜かないための思考と行動のトレーニング法として習慣逆転法(認知行動療法)があります。これを効果的に実行するためには、メンタル面の自己管理が重要でそのための準備がポイントとなります。習慣逆転法で効果を出すための準備と取り組み方法をご提案します。

習慣逆転法とは

習慣逆転法はとは、繰り返される行動障害に対処するために考案された行動療法をパッケージしたもの、と言えます。 対象となる行動障害には、抜毛症のほか、チック症、皮膚むしり症、親指しゃぶり、皮膚摘み取り、顎関節症、吃音などに用いられ、禁煙にも応用することが可能です。

習慣逆転法では、行動障害を改善するために、具体的な行動目標を決めて、繰り返し実行することで自分をコントロールする力を身に着けていきます。自ら行動障害を意識し、行動障害に対して予め決めておいた代替えの行動をとることで、行動障害を抑制します。

つまり、抜毛症においては、自らが抜毛行為を意識し、抜毛行為に対して代替えの行動を取ることで、抜毛行為を抑制します。

なお、代替えの行動として、どんな行動を選定するかは、自分にあったものを選びます。

いかがでしょうか?「なんだ、そんなことか?」と思われる方が多いと思います。
しかしながら、習慣逆転法は多くの心療内科で推奨しており、継続して取り組むこで、症状の改善、軽減が可能ですし、完全に克服できることもあり得ます。
そのためにも、一定の事前準備が必要です。

参考:習慣逆転法の仕組みづくり(学会資料)

習慣逆転法を成功するための準備

習慣逆転法は、認知行動療法とも呼ばれる行動障害に関する治療法で、主に心療内科で指導される「行動の修正訓練」です。

(1) あらためて抜毛症のつらさを再確認する。

抜毛症の発症から、悩みが深くなるまでの経緯を再確認します。
これを行う理由は、抜毛症の悩みの本質を改めて認識することで、習慣逆転法の失敗を防ぐためです。
抜毛症の代表的な症状
●テレビを観ながら気が付くと髪の毛を大量に抜いていた
●抜きたくないけれど、気づくと抜いている
●髪の毛を抜くと安心する
●抜いた後にいつも後悔してしまう
●日常生活に支障をきたすほど抜いてしまう。(外出ができない、人前に出るのが恥ずかしいなど)
●強いストレスがかかるといつもより抜いてしまう。または、抜く範囲が広くなる
これらの症状から推察される患者の悩みは、第一に薄毛など外観上の問題があります。
ただ、本質的な問題は、抜毛行為を止めたくともやめられないことにあります。
自身の行動をコントロールできない悩み、さらに意に反して抜いてしまったことへの後悔や罪悪感、外見上の問題に加えて、後悔や罪悪感などの精神的な辛さがあります。
後悔や罪悪感は自己評価の低下につながる傾向があり、「自信がない」思考クセがついてしまいます。(このことは、抜毛症の診察を行ってきた心療内科医が共通して注意喚起する点でもあります。)さらに、これを放置することは、抜毛範囲の拡大にもつながりますし、精神面でも、よろしくありません。
外見上の問題と精神的な負荷を再確認して、その辛さから抜け出すために、習慣逆転法にチャレンジすることを決心し、時に振り返りながら、抜毛症を治すモチベーションを維持しましょう。

習慣逆転法を試行錯誤しながら継続し、取り組み効果が出てくると、自信がついてきて、気分も良くなってきます。
このことが、引き続き習慣逆転法に取り組み、抜毛症を改善していく励みにもなります。

(2)自分の抜毛行為の傾向を把握する。

抜毛症を習慣逆転法で治す、改善するには、自分の抜毛行為の実態や傾向を把握しましょう。

把握のポイント
A:抜いてしまうのは「いつ、どこで、どのように、どれぐらい、」か?。
B:抜かないで過ごしているのは、「いつ、どこで、何をやっているとき」、さらに「なぜ、その時は抜かない(抜けない)のか?」

習慣逆転法の実行においては、Aに該当する環境をなるべく避け、Bに該当する環境を増やします。
会議出席中、読書や勉強、考え事、テレビを視聴中など、何かをしながら抜いてしまう傾向がある場合、たとえば会議や勉強などは止める事ができないので、その間の手の使い方、置き方なども検討しておく必要があります。一般的に心療内科などで、例示されるのは、深呼吸や腹式呼吸を意識的に行い、さらに拳(こぶし)を握る、手を股に挟んで座る、あるいは手の甲をお尻に下に敷いて座る、などがあります。他に候補となるのは、「一生懸命メモをとる」「指に保湿クリームを塗る(髪を触りにくくする)」「事務用指サックをする」「顔の前で両手の指を組む」なども候補になります。

また、Aの「抜いてしまう」時のキッカケ(トリガー)となる感覚(不快感)があるか?を把握することも重要です。
たとえば、多くの抜毛症患者が「抜きたくなるキッカケ」の1つに、「頭皮の痒(かゆ)み」があります。該当する方は、有効な痒み対策を選出しておきましょう。
・刺激の少ないシャンプーを選ぶこと
・かゆみを感じた時に、スプレーできるエッセンスを活用する。
なども、検討する価値はあります。

(3)自分流の習慣逆転法をつくる。

習慣逆転法を成功させるために、自分の抜毛行為を分析し、書き出してみましょう。
目的は、自分が抜毛行為を起こしそうな時を、自分自身で予期できるようになるためです。
② 自分が抜毛しがちな時間・場所など、こころあたり(記憶で)を書き出します。
② 自分が実際に抜毛してしまった時も、日時・場所を書き出します。できれば、抜いた後の気持ちもメモしておきましょう。
③ 自分が一定期間、抜毛をしなかった時は、その期間について、なるべく具体的に記載します。
① ②③のデータから、抜毛行為が起きやすい場所になるべく行かない
抜毛行為が起きやすい時間の行動を変える
抜毛をしなかった一定期間の環境になるべく身を置くことを計画する。
さらに、今後、「毛髪を抜きたい、抜きそうだ」と感じた時に、毛髪を抜かないために起こす行動を決めます。
一般的には、深呼吸や腹式呼吸を意識的に行い、さらに拳(こぶし)を握る、手を股に挟んで座る、あるいは手の甲をお尻に下に敷いて座る、などが例とされます。

ただ、この例にとらわれることなく、自分自身に合うものを探してみましょう。
例えば
歯磨きをする、顔や頭を洗うなどのスッキリ気分転嫁をする行動。
お茶やコーヒーをゆっくり飲む、甘いモノを味わって食べる、目をつむってヘッドホンで1曲聴く、などのリラックス効果を意識できる行動。

散歩、屈伸運動、筋トレなど、抜毛とはまったくかけ離れた行動もいいでしょう。
(筋トレを継続することで得られる自己満足は、ストレス解消に大きな効果があります。)

(4)協力者の選定

抜毛症は、家族も含めて人には内緒にしている、隠しているケースが多いようです。
しかしながら、自分以外の人に抜毛症の悩みを話すことは、習慣逆転法を成功させる助けになることがあります。
可能であれば、家族などの協力者に抜毛症に悩んでいること、その改善のために習慣逆転法に取り組むことを話し、時々のその取り組み状況を話すことで、振り返りも行うことが励みになることもあります。協力者からの叱咤激励がもらえれば、なお良いでしょう。
(ただし、本人が協力者に依頼すること自体が強いストレスになる場合は、やめましょう。)
一般的に、抜毛行為は、人前で行うことは稀であると思われます。家族やパートナーと一緒に過ごす時間は、抜毛しない傾向があれば、意識的にそうした時間を増やす(≒ひとりでぼっと過ごす時間を減らす)ことも選択肢でしょう。

(5)習慣逆転法を実行する時の気持ち

実際に習慣逆転法を実行すると、抜毛行為を抑制するための代替え行動をスムーズに起こせない、抜毛をガマンしたが、結局抜いてしまった、などの壁にぶつかる可能性があります。
この時の気持ちが非常に大切です。
最初から、完璧をめざさない事です。もし、抜いてしまったら、2つのことを自己確認しましょう。
1. 抜いたけど、気持ちが良かったわけではないこと。(抜くことで、いいことは何もない、と再認識する。)
2. 次回は抜かない、と前向きに考える。(前向き思考を継続することが大切)
気の持ち方としては、「ダメ!っと意識的にガマンするのではなく、髪を抜く作業を別の作業に置き換えて、とりあえずやってみる。」です。
ある意味、気楽に継続すること、それが大事です。

(6)参考:習慣逆転法の取組を定着させるアイテム・トリコチロアール
トリコチロアールは、抜毛症専用の育毛剤です。その効果は、毛根や毛包細胞を含む頭皮環境を保湿と血行促進などによって改善し、髪の成長を促す効果があり、好評です。
ただし、当然ながらトリコチロアールを塗っていても、抜毛行為を継続していては、抜毛症はなおりません。
トリコチロアールを使いながら、習慣逆転法に取り組むことで、相乗効果が期待できます。
トリコチロアールの口コミによれば、頭皮が潤うことで痒(かゆ)みも防げるので、抜きたい衝動を減らす効果もあるとのことです。
なお、トリコチロアールの成分や具体的な効果については、こちらにまとまっています。
トリコチロアールめとめ(効果、成分、口コミ、お得な購入方法など)
または、トリコチロアールホームページでご確認ください。
抜毛症用発毛促進剤・トリコチロアール

まとめ

抜毛症の改善に習慣逆転法に取り組む時、モチベーション維持とメンタル管理は重要です。そのためには、一定の準備が必要ですし、実行後もあせらず、ある意味で気長に着実に実行することが重要です。
抜毛症は、皮膚むしり症を併発することも多いとされますが、習慣逆転法の考え方と実行方法は、皮膚むしり症にも禁煙にも応用できます。
参考になれば、幸いです。
おだいじになさってください。

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