円形脱毛症は単発の一過性で済む場合もあれば、どんどん脱毛部位が広がる重症もあります。また治っても再発するケースもあって、心配になりますね。円形脱毛症の原因は、古くは過度のストレスと言われていましたが、最近では自己免疫による毛包・毛根への攻撃が原因とされ、現在も研究が行われています。その結果、ビタミンDと円形脱毛症の関わりが注目されていることをご存じですか?ビタミンDを積極摂取することが、円形脱毛症の再発防止効果がある可能性を調べてみました。
目次
円形脱毛症とビタミンDの関わり
1. 円形脱毛症の患者さんは、ビタミンDが欠乏していることが判明し、さらに患者さんのビタミンDの値は、円形脱毛症の重症度にも関連していると指摘されています。
「スキンソリューションクリニック」円形脱毛症の方もビタミンDが欠乏しているという報告
実際、医療現場では、円形脱毛症の治療法として「ビタミンD2の筋注療法」として使用されており、ビタミンDの摂取が円形脱毛症の改善に効果があることは事実と思われます。
(円形脱毛症に対するビタミンD2の筋注療法
円形脱毛症の原因は自己免疫が関係していて、ビタミンDは免疫力と深い関係があることから、円形脱毛症の治療に使用されることが想像されます。
しかしながら、ビタミンDは、円形脱毛症だけでなく、一般的な抜け毛の症状にも関与し、ビタミンDの積極摂取は育毛促進効果があるとの学術文献やネット記事も多く見られます。
これらから、ビタミンDは、円形脱毛症の治療と再発防止、さらに抜け毛の防止や育毛全般に効果がありそうです、
次に、ビタミンDの働きについて、確認してみましょう。
ビタミンDの健康効果
参照記事ビタミンDの健康効果
ビタミンDの基本情報
ビタミンDは、大別するとD2とD3があります。(参考1)
ビタミンD2は、干ししいたけ(*)に含まれることで良く知られています。
ビタミンD3は、ヒトの皮膚に存在するプロビタミンD3(7-デヒドロコレステロール、プロカルシフェロール)が、紫外線に当たることによって生成した、プレビタミンD3(プレカルシフェロール)からも生成されます。(つまり、日光浴によって肌にあるビタミンD3が新たにビタミンD3をつくることができます。)
カンタンにまとめると、しいたけを食べる、日光浴とすることで、ビタミンDを増やすことができます。ビタミンの多く(A、B、C、E)は、人間が体内で自己生成することはできないのですが、ビタミンDは日光浴で増やせる点は特徴的です。
参考1:ビタミンDにはD2からD7の6種類ありますが、D4~D7は食品にはほとんど含まれておらず、活性も低いため、一般的には高い生理活性を示すビタミンD2(エルゴカルシフェロール)とビタミンD3(コレカルシフェロール)の2つに大別されます。
参考2:しいたけは、日干しにるすことで、ビタミンDが9倍になります。また、ビタミンB類(B1・B2)も5倍~7倍、カリウムも7倍になります。一方で、キノコ全般にβ-グルカンは日干しによって減少してしまいます。β-グルカンには抗酸化作用があるため、アンチエイジング効果が期待できる成分です。β-グルカンを積極摂取すべくしいたけを食べるなら生しいたけを調理した方が効率が良く、ビタミンD&Bを摂取するなら、干ししいたけが効率が良い、となります。
ビタミンDの働き・効果
ビタミンDは、体内で肝臓と腎臓を経て活性型ビタミンDに変わり、主に体内のたんぱく質の働きを活性化させることで、さまざまな働きをしています。代表的な働きとして正常な骨格と歯の発育促進が挙げられます。小腸でのカルシウムとリンの腸管吸収を促進させ、血中カルシウム濃度を一定に調節することで、神経伝達や筋肉の収縮などを正常に行う働きがあります。つまり、カラダを強く丈夫にする働きがあると言えます。
個別具体的に働きを列記すると
・カルシウムとリンの吸収促進
・骨の形成と成長促進
さらに、遺伝子の働きを調節することで
・免疫向上(参考3*)
・糖尿病予防
・発ガンの抑制
・抜け毛の防止、毛髪の成長促進
などをあげることができます。
逆に、ビタミンD不足の症状・疾患として、
クル病(小児)
骨軟化症、骨粗しょう症(成人)
さらに、ビタミンDの不足に関係する疾患として研究されているのは、
糖尿病
動脈硬化
免疫力低下(参考3)
自閉症
うつ
花粉症
そして、円形脱毛症があります。
上記のようなビタミンDの働き・人体への作用・効果を確認し、改めて、円形脱毛症とビタミンDの関係をまとめると、
ビタミンDには、抜毛を防止し、髪の成長を促す効果と免疫力を向上させる働きがある。これに関連して、ビタミンDの不足は抜け毛が増える、免疫力の低下につながる。このことからも、ビタミンDの積極摂取が、円形脱毛症の再発防止効果が期待できそうに思えます。
記事冒頭の「円形脱毛症の患者さんは、ビタミンDが不足している」ことが判明していることからも、その再発防止のためには、ビタミンDを積極摂取すべきかもしれませんね。
参考3:ビタミンDと新型コロナウイルス・インフルエンザ等の予防との関係
ネット上で、ビタミンDには、新型コロナウイルスやインフルエンザの感染を予防、あるいは感染後の重症化を予防する効果があるとする説が見られます。(一方でそれを否定する意見もありますが)これも、ビタミンDの免疫維持・向上効果が根本にあるようです。
ビタミンDの摂取方法
先に記載したとおり、ビタミンDを積極摂取する方法として、「干ししいたけを食べて、日光浴をする」がありますが、干ししいたけは意外と高価(!)、あるいは嫌いな人もあるでしょうし、日光浴は日焼けして、肌に悪い、あるいは時間がないなどの事情もあるでしょうから、積極摂取方法をもう少し、例示しましょう。
ビタミンDを多く含む食材
・魚類、特に皮ごとの丸干しした小魚に多く含まれる。
・きくらげ
・キノコ類(干ししいたけ、まいたけ
・マーガリン、バター
サプリメント
一日に推奨されるビタミンDを効率的で継続しやすい点でサプリメントは便利です。
コストもそれほどかかりません。
参考
円形脱毛症の予防は食事がカギ!食べ方と食べ物のポイント
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まとめ
どんな病気も食べ物の影響は受けます。私たちのカラダは食べたもので出来ているわけですから。
円形脱毛症の専用の医薬部外品育毛剤「トリコチロアール」なども販売されていますが、「体の内側からの対策」として、バランスの取れた栄養、さらにビタミンDを補給することも再発防止に役立ちそうですね。
円形脱毛症の改善や再発防止には頭皮の乾燥や「かゆみ」なども、気になるポイントです。
ご参考になれば、幸いです。
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