抜毛症や皮膚むしり症は、大半が幼少で発症し、その原因はストレスと言われています。子供のストレスの多くは、両親との関係、特に母親との関係にあるとされます。このことは、抜毛症が改善した人の経験談でも多く語られており、症状改善のポイントと考えられます。
この記事は、お子さんの抜毛症に関するお悩みのある親御さんに向けた改善行動をご提案するものです。
目次
1.抜毛症の原因と改善のきっかけ
現代は、SNSやブログで多くの方が情報発信していて、抜毛症や皮膚むしり症(この2つは併発するケースが多い)についても、経験談や現在進行形の悩みや自己分析など多くの情報がネットに溢れています。
2つのブログ記事を引用します。
<1>Kさんの例
小学2年生のころに抜毛症を発症し、高校生になってようやく改善の糸口を見つけ、大学生の後半に改善に向かった方のブログに掲載された原因と改善きっかけについて、このように書かれています。
<ここから引用>
『私は今まで「親が嫌い」だったのではなく、「私の欲しい愛情と、親の与えていた愛情が食い違ってただけ」なんだと気づいた。』<引用おわり>
(詳細は、転載元であるブログ「抜毛症の日常」をご確認ください。長文の経験談で、非常に参考になります。)
このブログの筆者Kさんは、抜毛症の原因は母親との「愛情の食い違い」であり、その「食い違い」を認識できるほど気持ちが整理できたときに、抜毛症の改善が進み始めた、と書かれています。
重要なポイントで、かつ誤解を避けるべきは、子供の抜毛症は、「親が悪い」のではなく、親の愛情が起点の「言動」(子供のためを思っての言動)を子供が理解できず、その蓄積がストレスとなり、結果として抜毛症となっていた、点です。
また、このブログでは「髪を抜くな」等の責は逆効果であったことも書かれています。
<2>Aさんの例
Aさんのブログ(Note)には、抜毛行為を両親から叱責され続けた経験の後、こう書かれています。
<ここから引用>
『父親から「ごめんね、辛かったね」と言われて、ようやくわたしも毛を抜く癖を抑えられたような気がする。あれだけ何年も治らなかったというのに、たとえ誰に嗤われても抑えられない衝動だったというのに、身近な人のたったその一言だけで、わたしの「抜毛症」は一気になりを潜めた。』<引用おわり>
(AさんのNote:「もし、あなたのお子さんが抜毛症なら叱るよりもまず抱き締めてあげてください」)
抜毛症を診察する心療内科のネット記事でも「子供の抜毛症の原因の多くは母親との関係」と指摘する内容も多く見られますが、仮に子供さんの抜毛症の原因が母親(あるいは両親)である場合でも、「母親(両親)が悪い」のではなく、「食い違い」と考えるべきで、食い違いを治す方法を考え、子供と一緒に実行してみる、それは抜毛症の改善に一歩進む行動になることと考えます。
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2.抜毛症を親子で一緒に治すための行動案
上記に転載した「AさんのNote」には、こんな記載があります。
<ここから引用>
「何か問題(ここでは抜毛症)がある子どもというのは、往々にしてその辛さや悩みを大人に言うことはしない。しないというより、「どう説明していいか分からない」と言ったほうが正しい。
それにおそらく、自分が悩んでいることで、両親に心配をかけたくないという思いも抱いている。だからもし身近な子どもに何か異様な、「悪癖」のようなものを見つけたら、そのときはまず、ぎゅっと抱き締めてあげてほしい。それから、ゆっくりと話を聞いてあげてほしいと思う。」<引用おわり>
ハグして、話を聞いてあげる。
聞いてあげて、共感していることを子供にわかってもらいましょう。
そうすることで「愛情の食い違い」が解消されるベース(土台)ができるのではないでしょうか。
ハグの重要性
抜毛症に悩む子供さんにとって、いかにハグが有効?わかるブログをもう1つご紹介します。
「chucchy’s」Posts Tagged ‘抜毛症’
小学生と思われる女の子の抜毛症に気づいたお母さんが、自身の娘さんとのかかわり方、その他家族とのかかわり方を見直す中で、娘さんをハグすることが増え、娘さんもハグを求めるようになった経緯が詳しく記載あります。
<ここから引用>
私にぎゅっと抱きついてきて、「お母さんとこうしてると髪の毛抜かないでも大丈夫」と言ってきて、学校へ娘を一人で行かせるのが心配なこともありました。(中略)
娘は私に頻繁に抱きついてくるようになり、まるで赤ちゃんみたいな顔をして私にハグを求めてきました。
なるべく抱きしめてあげるようにしましたが、忙しいときでも急いでいるときでもお構いなしなので、ときどきうっとうしく思ってしまうこともありました。
十分にハグしてあげられなかったとき、娘が悲しそうな顔をするのを見ては自己嫌悪になったり、「仕事や家事よりも優先してあげなくちゃいけないのに」と頭でわかっていても日々のやることに追われる中ではなかなか思うように行かないこともあって、自分の中でひどい葛藤がありました。<引用おわり>
このブログ記事には、抜毛症を改善するために、親子で試行しておられ、「ハグ」で抜毛症が治ったとは書いてあるわけではありません。しかしながら、日常的にハグを繰り返しながら、親子の会話が増え、娘さんが気持ちが前向きになって、思ったより抜毛症の改善が早かった様子がわかります。(この親子さんは、心療内科にも通院されています。)
ハグと会話の機会と作る
いきなりハグしましょう、と言っても困ってしまうことも考えられますね。
また、最初のブログに出てきた「食い違い」を正して、ストレスをなくすには、やはり「会話」が重要で、会話には子供が積極的に話す気になることも重要だと思われます。
では、何を話す?
「食い違いをなくすために、お話ししましょう。」では、難しい議論になりそうですね。
1つのハグと会話を毎日実行するための提案があります。
例えば、抜毛行為で傷ついた頭皮た毛根をいたわるために、「トリコチロアール」を頭にお母さんが塗ってあげる事を習慣とし、塗ってあげる時間を親子の会話をしてみては、いかがでしょうか?
(皮膚むしり症を併発しているケースの多いので、その場合はハンドクリーム、その他保湿剤を塗ってあげましょう。また、「逆(さか)むけ」になっている部位があれば、爪切り等で、キレイに切って整えてあげましょう。「逆むけ」は皮膚むしりを誘発します。)
子供さんには、「髪がなるべく早く生えてくるように、朝晩ぬろうね。」と言いましょう。
(実際に、その効果が見込めます。「トリコチロアール」の成分と効果)
塗っている間に、
「今日はどうだった?」
「何か困っていることは?」「明日は何が食べたい」
そんなコミュニケーションをとりながら、子供の安心を願っている親の気持ち・愛情を伝え、抜毛症が治ることを願っていることも伝えましょう。
そして塗り終わったら、ハグしてあげましょう。
あるいは、直接的に「今日は抜いちゃった?」と聞いてみる。(「抜いてないよね?」「抜いちゃダメよ」など威圧感ある問いは逆効果です。)
もし、子供さんが正直に「抜いちゃった・・。」の返答だった場合、
絶対に叱らず、「それは辛かったね」とハグして、共感を示しましょう。
子供は髪を抜くことが楽しいわけではないのです。「抜きたくないけど、抜いてしまった」子供を、まずは認めることが大切。
「抜かなかった。」の返答ならば、「エラかったね。」と褒めましょう。
一般に、子供は「ツラい」よりも「エラかった」の誉め言葉を望み、できる限り、抜かない努力に向かう傾向があるようです。
抜かなった日は、子供が自ら「今日は抜かなかったよ。」と報告してくれるかもしれません。
朝晩、こうした会話を繰り返すと、子供さんのストレスも徐々に解消され、「自分が髪を抜くとお母さんが悲しむ」「お母さんが毎日塗ってくれている」と認識することで、抜毛行為も治まる、減る方向に向かうと思います。大切なことは、一緒に抜毛症改善に取り組んでいることを子供さんが認識することです。親子のベクトルを合わせる象徴的な行為が、「トリコチロアールを塗ってあげる、塗ってもらう」なのです。
もちろん、トリコチロアールを毎日塗れば、徐々に頭皮の状態も回復してきて、ハゲが薄毛の改善も期待できるわけですが、それを一緒に喜ぶことも重要です。親が喜んでくれれば、子供はなお一層、抜かないことを意識するようになるでしょう。
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まとめ
親子の言動の「食い違い」が、子供さんの抜毛症の原因になっているとするなら、「食い違い」を正す定例時間があれば、修正できる可能性が高くなると思います。また、その定例時間を定例化する、習慣として継続するために、抜毛後の頭皮をいたわる薬用ローション・「トリコチロアールを塗る」という目的を併せ持つことが有効だと思います。
子供さんの年齢にもよりますが、親子で抜毛症を治す方向性を共有できる年齢(小学校高学年以上)であれば、習慣逆転法(認知行動療法)に取り組んでみるのも良いと思います。自分で取り組む習慣逆転法
抜毛症の習慣・クセを止める!習慣逆転法(認知行動療法)とトリコチロアール
お大事にしてあげてください。