抜毛症の習慣・クセを止める!習慣逆転法(認知行動療法)とトリコチロアールの使い方

育毛

抜毛症(トリコチロマニア)専用の育毛剤トリコチロアールが売れています。この記事は、抜毛症の改善方法として、習慣逆転法(認知行動療法)の考え方を取り入れながら、「抜毛の抑止」と「トリコチロアールによる育毛」の2つに取り組むことをご提案するものです。
抜毛症(抜毛癖)、皮膚むしり症(自傷皮膚症)呼ばれる、髪や眉毛などを引き抜く、指の皮を剥く行為は、ストレスなど精神的な原因があると言われ、本人も無意識または意志によるコントロールが困難で、ご自身の行動で抜毛症を改善することも難しいとされます。筆者は、皮膚むしり症経験者であり、その改善に習慣逆転法を活用しました。その経験を合わせて記載します。



目次

この記事のポイント

抜毛症は、「抜毛癖」とも呼ばれ、医学では、強迫症や自傷癖との関連も論じられています。
ご本人にとって「悪い癖」であるにも関わらず、それを止めることが出来ない時、その行動を抑える方法として推奨されるのが、
「習慣逆転法」であり、認知行動療法とも呼ばれます。

習慣逆転法(認知行動療法)は、ご本人にとって、「悪い癖」が起きそうな時に、
あらかじめ、その「悪い癖」を代わりに行う行動を決めて、実行することで、「悪い癖」を忘れること。
「悪い癖」を起こす頻度を減少させ、最終的には、「悪い癖」をなくすことを目指します。

これを行うコツは、最初から一生懸命にならず、段階的に実行する事。
代替えの行動を実行することで、少しでも悪い癖を防ぐことができたら、自分を褒めること。

ストレスを溜めずに、徐々に頑張りましょう。

まえおき

筆者は「皮膚むしり症(自傷皮膚症)」で、数十年、改善に取り組んでいます。「皮膚むしり症」は抜毛症と似ている面が多くあり、自ら身体の一部(皮膚)を取り除く症状があります。また、その原因も、本人が自覚できない精神面や無意識の習慣が県警していることも似ていて、2つを併発する人も少なくないそうです。
筆者が経験した「皮膚むしり症」に対する習慣逆転法による改善方法は、抜毛症の改善にも役立つ可能性を感じ、実際に調べてみると、ともに「習慣逆転法」による改善方法があることが判りました。このページをご覧になる方は、既に抜毛症(あるいは皮膚むしり症)についての悩みがあり、その改善方法等についてもご自身でお調べになっていることと思います。既にご承知の事も含まれると思われますが、この記事をご覧になることで、少しでもそれらの改善にお役に立てれば、幸いです。

皮膚むしり症とは?

「自傷皮膚症」とも呼ばれで、最近になって「病気」とされるようになりました。しかしながら、未だそれほど「病気」としての認知はされていないようです。

皮膚むしり症の症状と原因

・指の皮を剥く、唇の皮を剥く、爪先の白い部分を噛んで、剥く。(足を剥く人もあり。筆者の場合は、手指、さらに足の裏の硬くなった角質層を剥いてしまいます。)
・原因はストレスや欲求不満とされますが、本人的には無自覚なことが多い。
・止めたくても、やめられない、無意識にやってしまう。
・本人は、「幼少のころからのクセ」程度の認識で、病気としての自覚はないケースが多い。
症状や本人の意識には差がありますが、「強迫性皮膚摘み取り症」という重度の精神的な原因によるものも、「皮膚むしり症」の1つとされます。

皮膚むしり症と抜毛症の共通点

・自身の体の1部を自ら傷つける点。
・自身の意識によるコントロールが難しく、無意識な行動による場合もある。
・共にストレス等、精神的な原因があるとされ、心の病とされる傾向あり。
・本人は「悪い癖」のように認識し、病気と認識しているケースは少ない。
・生活に支障がでるほどの傷や外観になってしまうケースもある。指、頭皮、毛根に炎症ができる、手作業や料理などに支障が出る。外観が痛々しく、それを他人に見られることを嫌う。そのため、美容院・床屋に行きにくいなどの支障も出てくる。

さらに、皮膚むしり症と抜毛症の関係については、専門医が見解を公表しています。
2015年ごろに、皮膚むしり症について、米国精神医学会の公式診断基準(DSM-5)で初めて『Excoriation(Skin-Picking)Disorder』として命名され(日本語では「皮膚むしり症」)と呼ばれ始めました。この基準の中で、皮膚むしり症は強迫症(強迫性障害)のグループに入り、抜毛症と同じグループに入りました。

抜毛症の改善に皮膚むしり症の改善手法を転用することができるのではないか?自分で認知行動療法・習慣逆転法を実践してみる。

ここから本題です。筆者が実際に行っている皮膚むしり症の改善方法をご紹介します。大きく分けて、3つです。なお、筆者の症状は、「指の皮を剥く、時に足の裏の皮を剥く」です。
1. 症状が出る場所、時間、環境、場面などの傾向を把握する。(記録する)
筆者の場合、指の皮を剥いてしまうのは、退屈、手持無沙汰な時、イライラした時が多く、例えば、テレビ等を見ていても、ツマラない、集中できない時、車の運転で渋滞気味な時、仕事などの会議で集中できない時などがあります。また、人前では、「皮むき行為」はしませんので、なるべく1人でボーっとする時間は少ない方がイイと感じます。
・・・こうした場面や環境、時間帯を把握します。可能であれば、その環境をなるべく避けます。(そうは言っても簡単ではありませんし、完全にコントロールすることはできませんが・・・。)
なお、剥いてしまった皮膚を保管し、その量を改めて確認することでも、再発防止に役立つと専門医(精神保健指定医、精神科専門医、日本認知・行動療法学会認定専門行動療法士である原井宏明先生)はすすめています。

2. 症状が出そうな時に、置き換えの行為を行う。
指の皮を剥きそうになった時に、それを紛らわすことができる他の行為を実行する、あるいは、皮を剥くことができないように、事前に準備をします。
例えば、つまらないテレビはサッサと切り上げ、他の事をします。
車の運転中の場合は、早めに休憩し、手を洗い、ハンドクリームなどで保湿します。
(保湿すると、指の皮がなめらか、柔らかくなり、剥きにくくなるので、剥くのを諦めます。)


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また、爪切り道具は至るところ、なるべく手の届く範囲に置いて、皮剥き行為による「逆剥け」を酷くなる前にカットできるようにしています。

3. 症状が出てしまった後に、それを繰り返さないように、処置をできるように準備する。
指の皮を剥いてしまったら、その後、さらに剥かないように、皮膚の「ささくれ」を爪切りなどで整え、保湿を行って皮を柔らかくする。深く剝いてしまった場合は、絆創膏などで保護する。

1~3を意識して実行することで、一定、改善し、皮の剥き過ぎで、指先が出血する、あるいは沁みるなど、酷い症状は避ける事ができるようになりました。

これを抜毛症で転用する場合は、下記のような例が考えられます。
1. 症状が出やすい場所、時間帯、環境、場面については、人によって異なると思われますので、把握に努めてください。またカレンダーに〇×表示で、髪を抜かなかった日、抜いてしまった日を記載しておきます。この記録は後で役立ちます。
また、抜いてしまった毛髪を保管してその量を確認することも、再発防止に役立つかもしれません。(それは、それでストレスにもなりかねまんので、自己判断必要と考えます。)
また上記の皮膚むしり症と同様に、人前では髪を抜くことは考えにくいので、あまり一人にならないように心がけましょう。一人になる時間はストレス管理に重要なので、ウォーキングやランニングなど運動でリフレッシュすることも検討してみましょう。

2. 症状が出そうな時に、置き換えの行為を行う。

置き換えの行為は、その行為に集中できること、「髪を抜きたい」という衝動を忘れることができる行為が望ましく、なるべく簡単で、ストレスがなくことが望まれます。
例えば、休憩する、好きな趣味をやってみる、コーヒーやお茶を飲む、喫煙者であれば喫煙する、歯磨きで気分転換する人もありました。
また、置き換えの行為を行うことができない場合、例えば会議中などで、その衝動が起きた時の対処方法を準備しておくことも有効です。例えば、指サックをすることで、指の動きを制限して、抜毛できないようにする、などです。手の爪の長さも関係するかもしれません。
また可能であれば、帽子やバンダナを被ることで、抜毛できないようにすることで、衝動が去っていくのを待つことは不可能でしょうか?
外出先でも抜いてしまう人は、ヘアスタイルと整髪料を変えるのは、いかがでしょうか?オイリーなワックスでへアルタイルを固めていると、手で触ることを避ける傾向になることを抜毛防止に転用するわけです。

また、物理的に抜くことが出来ない環境をつくることも推奨されています。
抜毛症は、何気なく手が頭にいっていまい、無意識に毛髪を抜いてしまう、という方もおられます。
そのため、まず頭を触らない(触れない)ことを目指します。
たとえば、頭にバンダナやタオルを巻いたり、帽子をかぶったりして髪の毛を隠すことで、抜く前に気づくことができます。触り心地の良い「ぬいぐるみ」を握るなど、別の手癖をつけるのもひとつの方法(置き換え)とされています。

3. 抜毛を行ってしまった場合の処置、再発防止処置
衝動を抑えられず、抜毛してしまった場合、再発させないために事後処理について。
事後処置といっても、抜いてしまったことを悔やむことはやめましょう。それよりも、抜いても気持ちが晴れず、何も良いことがなかったことを再度自覚し、次に抜きたい衝動が起きた時にそれを思い出し、再発を防ぎましょう。また、これまで記載したカレンダーの〇×を見て、〇が多ければ、それで良しとし、×が多ければ、新たに抜かいない取り組みをスタートしましょう。
例えば、禁煙を失敗するケース。禁煙途中で一本吸ってしまったことで、禁煙を断念する人があります。むしろ、一本吸ってしまったことは忘れて、また禁煙を継続すべきなのです。

4.その他、抜毛の抑止に効果が有ること
抜毛症が治った人の経験によれば、引っ越し、転職など生活環境が大きく変わった時に、あっさり治った例が多く聞かれます。
また、協力者がいることも重要とされます。抜毛症に関し、包み隠さず話しながら、克服出来ればいいですね。

トリコチロアールによる髪再生の取組

抜毛症による薄毛を解消するためには、上記のような「髪を抜くことをやめる」取り組みと、抜毛行為で傷ついてしまった毛根やその周りの炎症など、頭皮を正常に戻す取り組みが必要です。それを後押しするのがトリコチロアールです。

トリコチロアールの効果は

トリコチロアールは、抜毛により傷ついた、あるいは炎症を起こした、などの症状のある頭皮の環境を改善するために、血行促進や保湿によって頭皮や毛根に栄養を与え、毛髪の成長を促す抜毛症専用の育毛促進剤です。



抜毛行為をやめた、あるいは抜毛を減らした方の育毛を支援する効果が期待され、話題となっています。
トリコチロアールは、髪の再生にはたらく「ドクタートリコチロ(特許出願中)」を有効成分としています。
「ドクタートリコチロ」に配合された成分と働きは下記の通りです。

グリチルリチン酸ジカリウム

グリチルリチン酸ジカリウムは、カンゾウの根(生薬名:甘草)で、主に漢方分野の薬としとして知られています。その主要成分であるグリチルリチン酸には抗炎症、抗アレルギー作用がしられています。
主な効果としては
① ヒアルロニダーゼ活性阻害による抗アレルギー作用
② プロスタグランジンE₂産生抑制による抗炎症作用
③ 皮膚刺激緩和作用
があります。こうした効果は、抜毛後の頭皮の炎症、毛根とその周囲の炎症や傷を癒す効果を目的に配合されていると思われます。
頭皮の傷や炎症は、ご自身にとって痛み、あるいは「かゆみ」などを発症することがあり、そうした不快感があると、無意識に指で髪や頭皮に触れてしまうことにつながります。そんな状態は抜毛行為を誘発する可能性があるため、放置せずにいたわることが重要です。したがってグリチルリチン酸ジカリウムは抜毛行為の再発にも有効です。

センブリエキス

リンドウ科植物センブリ(学名:Swertia japonica)の全草から抽出して得られる抽出物(植物エキス)です。
主な効果としては
① 局所刺激による血管拡張作用
育毛作用
センブリエキスは、毛根刺激作用によって頭皮機能を促進し、発毛能力・育毛効果を発揮すると期待されており、育毛剤・養毛剤に配合されています。
頭皮・毛根をいたわりながら、髪の成長を後押しするために配合されています。

ビワ葉エキス

その名のとおり、ビワの葉から抽出された植物エキスです。下記のとおり「髪を元気に成長させる」ために働く成分です。
主な効果としては
① ヘアサイクル遺伝子の調整作用
毛髪には、成長と退行を繰り返すサイクルがあります。一般に脱毛症や薄毛の傾向のある人のヘアサイクルは、成長期が短く、退行期が長い傾向が見られます。そのヘアサイクルを正常化する、成長期への移行促進の効果が期待されます。
② 毛乳頭細胞増殖促進作用
毛乳頭細胞を増やす働きです。
③ 抗男性ホルモン作用
男性ホルモンの一部(テストステロン5α-リダクターゼ)が活性化すると男性型薄毛になりますが、その活性化を抑制する働きがあります。
④ 血流促進作用
頭皮の健康、育毛のためには、頭皮の血流が正常であることが必要です。ビワには、血流促進作用があるため、その点でも育毛効果が期待されます。

一般に薄毛・抜け毛が目立つ状態は、ホルモンの乱れによって、髪の成長期が短く、退行期は長くなってしまうサイクルに陥っていることが多いとされます。そのサイクルを正常に戻し、さらに血行促進することで、髪の成長を促します。

オドリコソウエキス

シソ科でタンニン、フラボノイドを含有するエキス。収れん作用、抗炎症作用、肌荒れ改善、皮脂の過剰な分泌を抑制し、育毛作用を期待されます。

オランダカラシエキス

R-spondin1産生促進による抗脱毛・育毛作用目的などで化粧品に配合される成分です。
脱毛を防ぎ、育毛を促進しますので、本当にたよりになる成分です。
興味のある方は、その詳細を下記リンクご確認ください。
オランダカラシエキスの育毛効果

桜の葉エキス

桜の葉(シメイヨシノ)から抽出される植物エキスです。
主な効果としては抗アレルギー・抗酸化・美白・保湿・かゆみ抑制、紫外線などによる肌へのストレスをリセットする効果がります。
頭皮の健康のためには、抗酸化・保湿は重要で、不快なかゆみは、抜毛症再発のトリガーにもなり得ますので、かゆみの抑制も効果があると思われます。

クララエキス

クララの根(生薬名:苦参)から抽出した植物エキスです。漢方分野で熱性の下痢や下血に、また炎症を鎮めて痒みを止める目的で使用されます。アクネ菌および黄色ブドウ球菌生育阻害による抗菌作用、さらに抗フケ作用もあります。頭皮の健康を保つ効果が期待されます。
また、外毛根鞘細胞増殖促進による育毛作用も期待できます。

アロエエキス(2)

皮表柔軟化および角層水分量増加による保湿作用
効果・作用についての補足 – メラニン生成抑制による色素沈着抑制

その他、シソエキスやセージエキスには抗酸化、保湿、紫外線ブロック(ガード)作用があります。
なお、これらの成分の効果については、主に化粧品オンライン(https://cosmetic-ingredients.org/)を参照して、まとめました。

トリコチロアールの成分と効果 まとめ

おおまかに主な成分を調べて記載した(上記)の通り、抜毛による頭皮の炎症を抑え、毛髪の再生のために、頭皮を保湿する、頭皮の血行を促進する、毛母細胞・毛根の再生などに効果が期待できる成分を複数配合されていることがわかりました。これだけ豊富な育毛成分を集めて配合している点は、驚きですね。
(なお、それぞれを独自配合して「ドクタートリコチロ」として特許出願中であるため、詳細な配合割合は開示されていないと考えられます。)

これらの成分は、天然植物由来の成分が99.6%を占めるため、頭皮に悪影響を及ぼす可能性はほとんどなく、トリコチロマニアの方が安心して使える仕様となっていることも重要なポイントですね。
抜毛癖女性のための薬用発毛促進剤・トリコチロアール

トリコチロアールの効き目についてはこちら☟
トリコチロアールの成分、効果まとめ

こうした対処商品は、それ自体に抜毛行為を抑制する働きはありません。しかしながら、こうした対処品を事前準備して、手当する行為を繰り返すことは、抜毛行為自体を抑制する働きがあると考られます。
(詳しくは、上記リンクより、ご確認ください。)

抜毛症が治った例

筆者の甥が、小学校高学年のころから、抜毛癖が始まりました。具体的には、眉毛を抜く症状で、中学校で酷くなり、高校3年生まで治りませんでした。
およそ、7~8年間、眉毛を抜き続け、その間、幼少のころの可愛い印象はなくなっていました。
高校を卒業し、大学生で一人暮らしを始めた甥は、大学入学後、3ヶ月~半年で、眉毛が完全に元どおりに治りました。
原因はよくわかりませんが、生活環境が大きく変わった機会に抜毛癖がなくなったようです。同居の家族とのストレスが原因と考えられますが、抜毛癖が改善すると同時に、家族にも優しい人になり、現在は、就職して社会人新人として頑張っています。
大きな生活環境の変化が、抜毛症を完治させたと考えられます。簡単に生活環境を抜本的に変えることはできませんが、直接的・間接的に抜毛や皮膚むしりに関わる生活習慣の一部を変えていくことは、症状改善につながると思います。
抜毛症が改善した例には、「ハグ」が関係していた

まとめ

筆者の「皮膚むしり症」は、幼少から始まり、今も癖としては残っていますが、酷くなることはなく、それなりに付き合っています。ここまで読んでいただいた方で、抜毛症または皮膚むしり症の方の症状改善に少しでもお役に立てば幸いです。
お大事になさってください。

参考サイト
トリコチロアール情報まとめ
皮膚むしり症とその改善方法
一般社団法人日本抜毛症改善協会

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